求人情報をチェックしていると、職種だけでなくいろいろな雇用形態が載っていますよね。
仕事を探す際に、仕事内容や企業名だけでなくどのような雇用形態なのかを調べておくことはとても大切です。
でも、正社員とパートやアルバイトの違いは何となくわかるけど、派遣社員と契約社員って何がどう違うの?と思われている人も多いのではないでしょうか。
ここでは派遣社員と契約社員の違いについて、詳しく細かく説明をしていきます。
また、ライフスタイルに合わせた選び方のご紹介もありますので、今仕事を探している人も探していない人も、ぜひ一読してみてください。
派遣社員と契約社員ってどう違うの?
では、具体的に派遣社員と契約社員がどのように違うのか、巷でよくある疑問や質問にお答えてしていく形で、一つ一つ細かく説明していきます。
雇用主は誰?給与はどこから支払われるの?
給与がどこから支払われているのか?雇用主が誰なのか?
この点が、派遣社員と契約社員との最も大きな違いと言っても過言ではないかもしれません。
派遣社員の場合、給与は実際に派遣された先の企業から支払われるのではなく、派遣会社から支払われます。
もしあなたが派遣会社Aに登録をしていて、会社Bに派遣されて働いているならば、会社Bからではなく派遣会社Aから給与があなたに支払われます。
つまり、あなたの雇用主は派遣会社Aとなります。
これに対して契約社員の場合は、給与は契約社員として働いている企業から支払われます。
なぜなら、契約社員とは、契約期間が有限で設けられているだけで、実際に働いている企業の社員であることに変わりはないからです。
契約期間はどうなっているの?
正社員の場合は、一般的に定年以外の雇用期間の定めがありませんが、派遣社員と契約社員には雇用期間の定めがあります。
しかし、それぞれに違いがあるので注意が必要です。
まず、派遣社員の場合同じ派遣先で3年以上続けて働くことができないという法規制があります。
3年という上限を超えて派遣として勤務したい場合は、派遣先の労働組合にかけあってもらった上で、一旦その職場の派遣を外してもらい、一定期間の休職後、再び派遣してもらう、などの方法がありますが、あまり現実的とは言えません。
むしろ、そのような場合は、派遣先に正社員や契約社員などとして、直接雇用してもらえるかどうかを打診する方がよいでしょう。
契約社員の場合、法的な期間の上限があるわけではありません。
原則として契約期間の上限は3年となっていますが、その契約期間が満了すれば、再度新たな契約を結ぶことも可能です。
ただし、更新した契約の期間が合計5年を超える場合、契約社員が契約期間のない雇用にしてほしいという要望を提示すれば、会社側はその要望を受け入れないといけないという法律が定められました。
そのため、あらかじめ5年以上の契約更新はしないという上限を設けている契約もありますので、最初の契約時に、その点についても必ず確認しておくようにしましょう。
勤務の評価は誰がするの?
派遣社員であっても契約社員であっても、勤務評価や勤怠管理は実際に働いている職場で行われることがほとんどのようです。
ただし、派遣社員の場合は、一般的に実際に勤務している企業から派遣会社に評価や勤怠が報告されることが多く、最終的な評価は派遣会社が決定する形となるでしょう。
これに対して、契約社員の場合は、勤務している職場から直接評価を受けることになります。
この点について、契約社員は正社員と同じであると言えます。
派遣と契約社員、どちらを選ぶ?
派遣社員と契約社員。
それぞれの働き方の大まかな違いについて、おわかりいただけましたでしょうか?
では次に、実際に派遣社員と契約社員のどちらを選べばよいのか、それぞれに向いている人の希望やタイプ別にご紹介していきます。
派遣社員が向いている人
派遣社員を希望する企業が望んでいることは、ズバリ即戦力です。
社員を教育していく時間や労力がなく、とにかくすぐに使える人材が欲しいという状況で求められるのが派遣社員です。
当然、使えるスキルが高ければ高いほど、派遣社員としての価値が上がりますので、自分の技術やスキルを活かした仕事がしたい人におすすめです。
では、技術やスキルが無い人は派遣に向いていないのか、といえば必ずしもそうではありません。
派遣会社がスキルの高い派遣社員を育成するために、派遣前に研修などを行ってくれることもあります。
場合によっては、必要な資格を取得することも可能です。
登録する派遣会社をしっかり選べば、新しい技術やスキルを身につけたい人にもおすすめの働き方だと言えるかもしれません。
また、派遣ならではの特徴として一般的に数ヶ月単位で派遣の契約期間の更新が行われます。
よって一つの職場での人間関係にわずらわされるのが苦手な人や、いろいろな職場を経験したい人、常に新しい環境に身を置いていたい人などにも向いている働き方と言えるでしょう。
契約社員が向いている人
では、派遣ではなく契約社員として働くことが向いているのはどのようなタイプの人でしょうか?
契約社員は、契約期間が有限であるということ以外は、雇用条件などの違いがあっても、仕事内容は正社員と同じという場合が多いようです。
なので、入りたい企業に正社員の求人はないけれども契約社員の求人はあるという場合、いったん契約社員として入社をして実績を積み、ゆくゆくは正社員を目指していく人に向いているといえるでしょう。
契約を結ぶ前にしっかりと確認しておくことが大切です。
また、契約期間が有限であったとしても、派遣のように職場を転々するのではなく、できるだけ同じ職場で腰を落ち着かせて働きたいという人にも
向いている働き方だと言えるでしょう。
ちなみに、契約社員の契約期間とは「何があってもその期間中は絶対に仕事を辞めることができない」というものではなく、正社員と同じように、きちんと手続きを踏まえれば辞めることはできますので、その点はどうぞ安心してくださいね。
ダブルワークをしたい場合は?
最後に、ダブルワーク(副業)をしたい場合は、派遣社員と契約社員のどちらを選べばよいのでしょうか?
一方、派遣社員の場合、派遣された先の企業と派遣会社との契約内容にもよりますが、ダブルワークが禁止されていることが少ないので、派遣先の勤務時間以外でダブルワークをすることも可能でしょう。
もちろん登録した派遣会社での規則で禁止されている場合もありますので、ダブルワークをしたい場合は登録前にきちんと確認しておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
派遣社員と契約社員、どちらの働き方にも働き方や働く期間に特徴があることがおわかりいただけたかと思います。
もちろん、どちらかを選んだからといって、ずっとそのままの働き方を続けなければならないということはありません。
今のあなたのライフスタイルやニーズに合わせて、フレキシブルに働き方を選ぶことができるのが派遣社員や契約社員のメリットの一つです。
いろいろな職場でスキルを磨くのもよし、憧れの職場に入って正社員を目指すのもよし。
あなたが望む生き方や夢を実現するために、派遣と契約社員の違いを知って、上手に働き方を活用してくださいね。